1月14日NHKスペシャル「人体」【万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった】の回ご覧になられましたか?
家内が難病にかかった事で、腸に関しては色々と知識を集めているので、今回のテーマは待ってました!!といった感じです。食べた物を消化吸収する腸は、「全身の免疫を司る」というお話は、ご存知の方も多いのではないかと思います。今回のゲストは田中将大投手。プロになって丸10年、風邪や食中毒などで試合を休んだことは一度もなく「鉄壁の免疫力」の持ち主・・・という紹介には笑えましたが、体格や見かけからも納得できる紹介でした(笑)。
腸は、食べ物だけでなく、それと一緒に病原菌やウイルスなどが常に入り込んでくる場所で、体内で最も密接に“外界”と接する危険にさらされた臓器。外敵を撃退してくれる頼もしい「免疫細胞」も体中の7割が腸に大集結しているとか。面白かったのは、寄せ集めた免疫細胞の“戦闘能力”を高めるための、特別な「訓練場」まで用意されていたということ。「パイエル板」と呼ばれる小腸の壁の一部に存在する平らな部分の表面には、腸内を漂うさまざまな細菌やウイルス、食べ物のかけらなどの「異物」を、わざわざ腸の壁の内部に引き入れるための“入り口”が用意されており、そこから引き込んだ「異物」を、大量の免疫細胞たちに触れさせることで、人体にとって有害で攻撃すべき敵の特徴を学習させているらしいのです。
ところが訓練されているはずの免疫細胞が「暴走」し、本来攻撃する必要のないものまで攻撃してしまうという異常が急増しています。「アレルギー」や「自己免疫疾患」と呼ばれる病気がそうですが、最新研究によって、こうした免疫の暴走が招く病気の患者さんに「腸内細菌の異常」が生じていることが明らかになってきました。重症なアレルギーや「多発性硬化症」という病気が紹介されていました。
人間の腸内にいる腸内細菌はおよそ1000種類、100兆個以上とも言われていますが、「クロストリジウム菌」という腸内細菌の仲間の重要性について紹介されていました。およそ100種類いると言われるクロストリジウム菌の中で、ある種類が少なくなっていることが、どうやら「免疫細胞の暴走」と深く関わっているらしいのです。これまで免疫細胞と言えば、外敵を攻撃するのが役目と思われていましたが、新たに発見された免疫細胞は、その逆。むしろ仲間の免疫細胞の過剰な攻撃を抑える役割を持つことが突き止められました。その免疫細胞は、「Tレグ(制御性T細胞)」と名付けられています。
免疫細胞の中には、「攻撃役」だけでなく、いわば「ブレーキ役」も存在していたのです。このTレグの働きで、全身の各所で過剰に活性化し暴走している免疫細胞がなだめられ、アレルギーや自己免疫疾患が抑えられていることがわかってきました。このTレグ細胞については、昨年4月9日に放送されたNHKスペシャル【新アレルギー治療 Tレグ細胞が決め手だ!!】の回で詳しく取り上げられていたので、そちらもご覧いただけると良いと思います。おっと脱線してしまいましたね。
なんとそんな大事なTレグが、腸内細菌の一種であるクロストリジウム菌の働きによって、私たちの腸でつくり出されていることが、最新研究で明らかになってきたそうです。クロストリジウム菌は、私たちの腸内の「食物繊維」をエサとして食べ、「酪酸」と呼ばれる物質を盛んに放出します。この物質、実は腸に集結する免疫細胞に「落ちついて!」というメッセージを伝える役割を担っているとか。クロストリジウム菌が出した酪酸が、腸の壁を通って、その内側にいる免疫細胞に受け取られると、Tレグへと変身するらしいのです。やっぱり「食物繊維」…大切ですよね。
食物繊維はお通じをよくする効果などがよく知られていますが、実は日本人にとって太古の昔から木の実やキノコ等から多くの食物繊維をとってきたと考えられ、その後も日本の食卓によくのぼる海藻や根菜などは、いずれも食物繊維がたっぷり。そのため日本人の腸内には、長い時の流れの中で、食物繊維を好んでエサにするクロストリジウム菌などの腸内細菌が多く住み着くようになったと考えられています。
ところが、日本人の食生活が欧米的な食生活へと変化してきたことで、食物繊維の摂取量が減少し、長い時間をかけて日本人の腸と腸内細菌が築き上げてきた環境が悪化して、アレルギーや自己免疫疾患など「免疫の暴走」を増加させるような異変の一因となっている可能性が考えられるようになっているとの事。
「免疫力」を高めるために、まずは「食物繊維」を中心とした食生活から見直していく必要がありますよね。
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昨年12月19日放送のガイアの夜明け『 誰が支える?食卓の"真実"』の回、ご覧になられましたか?日本の農業就業人口は200万人を割り込んで、25年前と比較してなんと6割も減少してしまっているそうです。また、その就業人口の大半を占める高齢者層の大量離農が進み、若年層への世代交代もうまく行っていないという厳しい現実。
今回は、そんな厳しい状況をITを駆使した【スマート農業】で救おうというお話。そんな”スマート農業”の国内市場規模は、2016年度に100億円を超え、2023年度には330億円に達するとの予測もあるそうです。若者に敬遠されていた農業が【稼げる】【カッコいい】【楽しい】農業に変貌を遂げられたなら、日本の未来も随分と明るいものになるのでしょうね。
まず取り上げられたのは畜産農家のお話。和牛の価格が高騰している要因のひとつが、畜産農家の高齢化と減少だというお話。結果、繁殖雌牛が減り、子牛が不足しているらしいのです。そこには、農家が抱えて来た長年の問題…生き物を飼育するゆえの「大きな負担」がありました。
常に牛の体調に気を配らなければならず、休まる時がないというのです。そんな中、革命を起こそうとしていたのが、センサーで牛の動きを解析することで、牛が今立っているのか、餌を食べているのか、具合が悪くて寝ているのか、発情しているのかなどが分かる「U-motion」。
ITベンチャーのデザミスがNTTテクノクロスと組んで開発したこのデバイスは、牛に取り付ければ、農家の負担を大幅に減らすことができるのです。また、新しく牛の「分娩時期」を知らせる【分娩アラート】機能も追加されて、農家の負担はさらに減り、出産の事故も減らすことができるようになったのです。
牛舎に泊まり込んで、殆ど徹夜状態で見守ってきた大きな負担から解放されることができれば、どれほど助かる事でしょうか。生産者の体力勝負的な一面が消え去って、その分、もっと生き物の気持ちに気が使われれば、美味しくて安心安全な和牛が、もっと増えていくのでしょうね。消費者の私たちとしても、それはそれは有り難いお話でして・・・。
番組では、この他、ITやドローンの技術を駆使して、農業の技術革新に挑んでいるベンチャーのオプティムさんが紹介されていました。目指しているのは、農業の効率化による、2割の労働時間削減、3割の売上増…「稼げる農業」の実現とのこと。
国の政策では、あまり救われていない農業ですが、こうした【スマート農業】の普及が、これまでの古い概念を消し去って、新しく社会に出ていく人たちの希望職の上位に上がっていくと良いですよね。負担さえ軽減できれば、産み出したり、育てたりする喜びは、なかなか魅力あるものですからね。
昨年12月25日に放送されたアスリートの魂『これが私の左腕 パラバドミントン・豊田まみ子』の回、ご覧になられましたか?
パラバドミントンの豊田まみ子選手25歳。2013年に世界選手権で優勝の経歴を持ちますが、その翌年、パラバドミントンが東京パラリンピックの正式競技になったことで、出場を目指す選手が増加し、競技レベルも急上昇。中国は一躍強豪国に躍り出てきたらしいのです。また、日本には世界ランキング1位の絶対女王・鈴木亜弥子選手がいるとか。この選手、『あと獲得していないのはオリンピックのタイトルだけだから、それも欲しくて』と、一度引退していたにもかかわらず、現役復帰。自信満々な脅威の選手です。
今回の主役となる世界ランキング3位の豊田選手は生まれたときから左腕の肘から先がありませんでした。バドミントンなら右手だけで他の人と同じことができるとこの世界に入って来たのです。当然これまで左腕が疎かになっていたために、全体的に体の左側の筋力が弱くなっていました。そこで初めてトレーニング専用の義手を装着し、筋力アップのトレーニングを始めました。やがてこれまで意識できなかった左腕を使ったスマッシュに成果見られるようになっていきます。打つ直前に左腕を内側にひねり、体全体を大きく使えるようになったのです。
左腕のパワーアップに取り組んできた豊田選手には、もう一つの課題がありました。球際に弱いという事でした。左手をついて、マヒしてしまうという苦い経験もありました。左手の支えがなく、転んでしまうと起き上がるのに時間がかかるため、転ぶのを避けるのがくせになっていたのです。国際大会まで1週間。米倉コーチは、100本ノーミスでラリーを続ける地獄の特訓を行いました。途中で失敗したら一からやり直し。豊田選手をギリギリまで追い込もうとしていたのです。『障害者だからと逃げてしまったら一生逃げることになるから』と顧問は檄を飛ばししていきます。コーチも大したものです。
そうして迎えた9月。日本で初めて開かれるパラバドミントンの国際大会。29の国と地域から180人余が参加。6種類あるクラスの中で、豊田選手のクラスには12人が出場。1試合目の相手は世界ランキング9位の選手でしたが、球際の弱さを狙われ、0-2で敗退。諦めが早いという課題は、まだ解決していませんでした。大会2日目、この試合に負けると豊田選手の予選敗退が決まってしまいます。相手は実力急上昇の中国でナンバー2の選手。第1ゲームを落とし、第2ゲームもリードを奪われます。夢中になる中で、豊田選手はシャトルを追って飛び込み、転倒してしまいます。結果、試合には負けてしまいますが、諦めずに珠を追う事ができたので、表情は笑顔になっていました。優勝したのは、あの日本の女王・鈴木選手。中国の選手が2位と3位となって、豊田選手は表彰台に上がれませんでしたが、大きな壁を越えられた大会となりました。
11月、今度は韓国ウルサンでパラバドミントン世界選手権が開催されました。37の国と地域から270人が参加。豊田選手は予選リーグ1試合目を圧勝。2試合目の世界ランキング7位との対戦も転倒を恐れずシャトルに食らいつき勝利。準決勝の相手は中国のナンバーワン楊秋霞選手で0-2と敗れてしまいますが、豊田選手は銅メダルでした。優勝は、また鈴木選手。目標は同じ日本人…。豊田選手は、『この手じゃなければ今の自分はないし、この手に生まれてきて良かった』と話していました。
パラバトミントンというスポーツをまともに見るのは初めてでしたが、凄い世界だと驚きました。転んでマヒしてしまうかもしれないという恐怖心を乗り越えるのは大変な事です。あちこちボロボロでも不自由のない私には、なかなか理解できない世界です。こうして番組で知る事が出来て感謝しています。これからも、ただのオリンピックだけでなく、せっかく東京で行われるのだから、パラリンピックの情報も、もっともっと伝えられていくと良いですよね。
1月15日放送の『ワタシが日本に住む理由【愛知で子育て奮闘中!ソロモンから来た主婦】』の回、ご覧になられましたか?この『ワタシが日本に住む理由』はBSJAPANで毎週月曜日の9時から放送されている番組で、私の好きな番組の一つです。
この番組では、はるばる海外から日本にやってきて、日本で職を持ち、生活をしている外国人たちの「日本に住むと決めた理由」をその経緯を追いながら紹介していきます。毎回、一人の外国人が登場し、司会の高橋克典さんとアシスタントの繁田美貴さんが、VTRで仕事や生活ぶり、さらには彼らが住む地元の町案内などもしてくれます。
外国人から見た日本の良さをお聞きしていくことで、私たちも日本の良さを再確認でき、また、『日本人に物申す』みたいな展開で、外国人から見た『おかしなところ、残念なところ…』等も聞くことができます。日本人が当たり前の事過ぎて気付けなかったことが見えてくる…そんな番組なのです。
今回のゲストはソロモン諸島出身の白藤シンデレラさん。「ご両親のお仕事は?」と尋ねられると「何もしていない」と。「えっ?無職」と一瞬思ってしまいますが、自給自足の生活ですから、それ自体が仕事なんですよね。
そんな自給自足の生活をしていたシンデレラさんは、18歳の時“王子様”と出会い…。シンデレラの名前は、物語のように幸せになって欲しいからとお母さんが付けてくれた名前だそうですが、王子様も凄かった…。自給自足の暮らしをしていたシンデレラさんは、村の幼稚園にボランティアで来ていた日本人と出会います。その青年が”王子様”で、のちに、この王子様からプロポーズされて結婚し日本に来ることになったのです。
18歳で初来日したのもつかの間、王子様は仕事でソロモンに帰ってしまいますが、シンデレラさんは日本に残されてしまいます。王子様は日本語が早く覚えられて、不自由なく日本で暮らせるように全寮制の日本語学校に入れてくれたのです。その後もソロモンの環境に似た日本各地を点々としながら、文化や言語と奮闘していきます。
今では流暢な日本語を操れるようになって弁論大会にまで出られるほどに。そんな弁論大会の中では、『当たり前の事なんて何一つない・・・だから感謝の気持ちを忘れてはいけない・・・』そんな事を話されていました。また、娘に尊敬してもらえるようにと、一生懸命漢字の勉強もしていました。
商店街のことをジャングルと例えて、美味しそうな食べ物が写っているポスター等を見るとバナナやココナッツ、パパイア等に見えてしまうと言っていました。日本のふっくらとした白いご飯や、個別に分かれた落ち着くおトイレが大好きで、紹介してくれた大好物はサプライズのあるカレーうどんでした。
このカレーうどん…食べ進めていくと、後半に入って底から白いご飯が登場してくるのです!!家族で食事に行った先のシメは卵かけご飯。醤油に少しマヨネーズを足すと美味しいそうです。
好きな一文字は【心】。最後に聞かれた【残念なこと】は・・・【骨付き肉がない!】事だそうです。豪快に肉が食べられない事が残念とは、これも面白い話でした。
思えば、今回は食べ物の話が多くありましたが、それより何より、シンデレラさんにしても王子様と言われるご主人にしても、本当に優しく思いやりがあり、家族愛に溢れた素敵な人たちでした。こういう回は、心が温まる感じがします!!
昨年12月21日放送のカンブリア宮殿『大復活スペシャル2017"奇跡の大逆転"の舞台裏』の回、ご覧になられましたか?どん底の経営危機から、昨年大きな復活を遂げたマクドナルドと西武の"復活劇"を描く、年末のスペシャル企画でした。
2013年、業績低迷に苦しむ日本マクドナルド。よくテレビに登場していた原田社長の後任としてトップに就いたのはカサノバさんという女性の社長でした。そう言えば、あの原田さんは、がっちりマンデーの年始番組にも出なくなりましたねぇ…。出だしから外国人のカサノバ社長ということで正直、「大丈夫なの?」と思っていた私。
カサノバ社長就任の翌年、いきなり上海の取り引き会社による、期限切れチキン問題がありましたよね。これを機に業績は急降下…。そうでなくてもマックの肉については、色々と変な噂もありましたから、2016年には過去最大の300億円を越える赤字へと転落してしまいます。そんなどん底の中でカサノバ社長は、47都道府県の店舗を回るなど徹底的な現場目線での改革を行い、昨年の決算では、純利益が上場後の過去最高を更新する見通しで、V字回復への道筋をつけました。
お客様に耳を傾けなくなっていた事が低迷の原因ではないかと話すカサノバ社長は、のべ6,000人の客の声を聞いてマクドナルド社が、他国では扱っていなかった日本人向けの柔らかいハンズの開発もやってのけました。また、ビジネスの成功には社員の満足が不可欠というカサノバ社長は、動画コンテストの様な面白い取り組みも行って、アルバイトから取引企業までを一致団結させた空前の意識改革まで行いました。
大変身を遂げた日本マクドナルド社長のカサノバさんが大切だと語った4つのキーワード。
1つ目は『お客様目線になる』…顧客第一
2つ目は『一緒に取り組む』
3つ目は『現場にいく』
4つ目は『まず行動…積極的に動く』
大事な事だと誰もが分かっているはずですが、再認識させられますよね。番組では西武HDの話も取りあげられていましたが、マックで長くなったので、こちらは省略します。
【村上龍の編集後記】でも、こんな事が言われていました。
《2つの企業は、見事に、どん底からの復活を遂げたが、それは奇跡などではない。2人の社長は、企業にとってもっとも重要で、普遍的なことを実行した。つまり実際に現場に行き、従業員と徹底して話し合った。会社を支えるのは人であり、その真理は、戦国時代から不変だ。》と。
成功した状態が長く続いてしまうと忘れがちな『大切な事』…忘れないようにしたいですよね。
昨年12月14日放送のカンブリア宮殿『「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援』の回、ご覧になられましたか?
まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が日本では年間約632万トンにも上るそうです。日本人1人当たり、毎日お茶碗約1杯分(約136g)のご飯の量を捨てている計算とのこと。一方で、日本人の6人に1人が相対的貧困状態にあるという現実。そんな時代に、処分される食品を集めて、困っている人々や団体に届ける取り組み…それが「フードバンク」です。
以前、ガイアの夜明けだったかで取り上げられたのではないかとウル覚えの私ですが、確かに1度テレビで取り上げられたことのある会社「セカンドハーベスト・ジャパン」さんが今回の主役。正確には、その代表であるチャールズ・マクジルトンさんが主役で、この人なくしては語れない今回のお話でした。
チャールズさんが東京・山谷の修道院に下宿していた頃、毎週行われていた炊き出しを手伝うことがきっかけとなって、いつしか自身も隅田川沿いで普通の仕事をしながらホームレスを体験。それも、1年3ヶ月にわたって…。そんな中、ある日、おにぎりが投げ込まれて「嬉しくない」という気持ちを理解したと言います。動物園の生き物ではない…対等な立場に立った支援でなければ受け入れられない事が分かったのです。
そうして2002年、日本初のフードバンクを設立。「あげる側ともらう側に上下関係はない」、「必要としている人のプライベートには過剰に踏み込まない」それがチャールズさんの哲学でした。恵まれない人を助けるという目的だけではなく、誰もが食べ物にアクセスできるセーフティーネットの構築を目指しているそうです。
また、チャールズさんはこんな事も言っておられました。【資金が足りない】【配布場所が足りない】【人員はいるが、スペースが足りない】【どの国にも困窮している人達がいるけれど、自分の国にもいることに目を向けない】・・・
今や食料支援の代表的な存在となったセカンドハーベスト・ジャパン。支援企業の数もスタート当初はわずか2社だったそうですが、現在は1,400社にまで増えているとか。支援の輪が偏りなく全国に広がるだけでなく、上下関係のない自然な支援の在り方も広がっていくと良いですよね。いつもの村上龍の編集後記ではこんな風に書かれていました。
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今の日本で、空腹を抱えている人々がいることをイメージしづらい。ファストファッションを身につけ、スマホを操ったりしている。スマホを買うお金があったら食事を何とかしろと思う人も多いだろう。だが、どんな時代でも、空腹は辛く、社会を不安定にする。マクジルトンさんには壮絶な過去があり、だから、なのか、しかし、なのか、考え方も行動もフェアだ。「可哀想だから助ける」のではなく、「ここに暖かい食事があるから、よかったらどうぞ」と呼びかける。「共に生きる」という意味を、シンプルに示している。
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「共に生きる」・・・大切な気持ちですよね。
1月7日放送のNHKスペシャル【神秘の巨大ネットワーク 人体 第3集 ”骨”が出す!最高の
若返り物質】の回ご覧になられましたか?
『骨なんて、単に体を支える棒っきれだと思っていませんか?ところが、骨の中には沢山の
細胞がうごめき、なんと体全体の“臓器を若くする”ための「特別な物質」を出していることが、
最新の研究でわかってきました。』そんなくだりで始まった今回の放送も、まさにただの棒と
思っていた凡人の私には、とても興味深い、中身の濃いものでした。
骨芽細胞が作り出している「脳の記憶力を司る」オステオカルシン。このオステオカルシンは
「筋肉のエネルギー効率を高め」、「精力アップ」にも貢献しているそうです。そして免疫力
を高めるオステオポンチン。この2つが、実は人体の若さの門番をしているというお話。
スクレロスチンという骨細胞が出すメッセージ物質のバランスが崩れることによって起きる
骨粗しょう症…。骨細胞には「骨にかかる衝撃を感知する」という働きもあって、衝撃がある
かないかによって、新しい骨を作るペースを決めているらしいのです。
骨に「衝撃」がかからない生活を続けていると、骨細胞が「スクレロスチン」をたくさん出し
て、骨芽細胞の数を減らし、骨の建設を休憩させてしまうというのです。つまり運動をしない
で一日の大半を座って生活している現代人は、骨粗しょう症になりやすい状況下にあるという
訳です。
私の家内も昨年秋に骨粗しょう症の疑いありと診断されていたので、タイムリーなテーマで
した。年齢などに関係なく、気を付けなければならないという事がよく分かりました。また、
対処法としての週3回30分、ジャンプ運動と、筋トレで、骨に刺激を与える対策…見ていた
家内は、すぐにジャンプしていたので、ちょっと苦笑。でも、本人は切実なんでしょうねぇ。
番組では、骨が増え続けることで頭蓋骨の層が厚くなり脳を圧迫してしまうという難病患者が
紹介されました。厚くなる骨の層を薄く削る為に、脳の手術を4年に一度続けているという
話は、本当に可哀想で…。それでも、そんな難病患者自らが製薬会社に入り、病気を治す為の
研究をしている姿も映され、目頭が熱くなりました。良い対策が一日も早く見つかると良い
ですよね。
次回第4集は来月の第1日曜日かと思いきや、12月にやらなかったせいか、すぐまた次の日曜日
1月14日の放送となっています。第4集のテーマは【万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった】。腸に
ついては、家内が難病を患ったこともあって、普通の人よりは知識があるつもりですが、また
最新の情報が得られるのではないかと、今からとても楽しみです。また、録画して、しっかり
見たいと思います。
先日『トルデジアン』という過酷なレースについて書いたばかりですが、その後またNHKの
ザ・プレミアム『限界に挑め!天空の超人たち!激走日本アルプス』という番組を見てしまい
ました。日本にも過酷なトランスジャパンアルプスレースというものが存在していたのです!!
このレース…2年に1度お盆の時期に、日本アルプスで開かれるレースなのですが、なんと
日本海は富山湾をスタートしてから、3000m峰が並ぶ北アルプス~中央アルプス、南アル
プスと…次々と縦断し、太平洋側の駿河湾まで…約415㎞を、8日間以内に踏破するという、
日本一過酷な山岳レース。
劔岳、立山。薬師岳、槍ヶ岳、上高地…まずは日本海から出発して、普通は一週間かかる
この北アルプスのコースを2日で回らなければならないとか…。どう考えてもまともでは
ありません。
前人未到の全コース5日切りを目指す優勝候補の望月選手、その回を最後の挑戦と語るライ
バルの紺野選手、このレースに賭けるため仕事を辞めた男性や、亡き父の思いを胸に完走を
誓うサラリーマン、完走した例がないと言われる50代でのゴールを目指す男性など…、29人
の選手たちはみな、それぞれ熱い思いを持ってこのレースに挑んでいました。
平均年齢40歳。正直、そう若くもない人たちが、なぜ、過酷なレースに引き込まれていくの
か。身体が悲鳴をあげ、幻覚まで見えてしまう人も居るというのに、簡単には投げ出さずに
走り続けさせるものは何なのか…。見ている側からすれば、「もう駄目だろう」というシー
ンを何度も迎えながらも、諦めない選手たち。
自らを鞭打っても走り続ける姿は、「簡単に諦めてはいけない」というメッセージと勇気を
与えてくれるように思えました。平々凡々の日々を送っている私たちが忘れかけていた何か…
気づかせて貰えた気がします。
この番組を見損ねてしまった方、またいつか再放送される機会もあるでしょうが、なんと
DVDとしても販売されています。興味を持たれた方は購入、或いはレンタル屋さんで借りる
こともできますので是非ご覧になってください。勿論、日本アルプスですから、景観も大満足
いただけるものになっていると思いますよ!!
12月5日放送のガイアの夜明け『 結果を出す〝達人〟』の回、ご覧になられましたか?
驚くほど体系が変化してしまうという印象的なダイエットの宣伝で知名度の高いフィットネス
ジム「ライザップ」。今回はそんな結果にコミットするライザップグループが主役でした。
初めて知ったのですが、フィットネスジムを皮切りにゴルフや英語、料理教室にも参入し業容
拡大を続けているらしいのですが、その一方で、不振企業を積極的に買収し、ライザップ流で
次々と再生しているというのです。
そんなライザップグループが新たに買収したのが、9期連続で赤字が続くカジュアル衣料専門
店の「ジーンズメイト」。畑違いにも見えるアパレル事業の再生に向け、送り込まれたのが、
ファーストリテイリング出身の岡田さん。またまた元ユニクロ社員の登場ですね。
一般的な事業再生では経営陣を一新するケースが多いのですが、今回はあくまで、自らを
“トレーナー”と呼び、現社長をサポートするというライザップ流で再生を目指すというのです。
ブランドの再構築や商品力の強化を始めて、結果が出せるようにしようとする岡田さん。
これまでのジーンズメイトは、商品の買い付けが中心で、売れるものなら何でも並べる戦略。
そのため、商品数は多いが、一貫性のない商品が店頭に並んでいたそうです。そうした戦略を
改め、本格的な自社ブランド「メイト」を立ち上げてシャツやジーンズといった核となる商品を
投入することで見事に目標値をクリアしてくのです。
【三日坊主をいかにして乗り越えるか】…マンツーマンで付き添って【結果を出して再生
させる】…ユニクロの執行役員だった岡田さん…。フィットネスジムとは全く違いますが、
結果を出すための意識の在り方は、同じなのかもしれませんね。見ていて【トヨタ式】が
広がっていった流れを感じてしまいました。
日本を取り巻く経済状況の変化が加速する中、企業の再編が相次ぎ、経営者はこれまで以上に
経営の合理化を迫られていますが、そうした中にあって、「有言実行」をモットーに成果を
上げる〝経営の達人〟。今回、番組では、もう一つ『日本野菜ソムリエ協会』の理事長・福井
さんの「スター農家育成プロジェクト」も取りあげられていましたが、ライザップの印象が
強すぎて、こちらは殆ど記憶に残っていません。申し訳ないです…。
とりあえず、お金と時間と気力があれば「ライザップ」の門を叩いてみたいものです…。
NHK BS1のドキュメンタリー2時間スペシャル【GREAT RACE▽絶景!アルプス大激走~イタリア・トルデジアン330km】という番組を先日見ました。
モンブラン、マッターホルンなど数々の名峰を望むイタリア北部で行われる驚異のレース…『トルデジアン(巨人の旅)』は最高標高3,300m、全長330キロを駆け抜ける壮絶な山岳レースでした。ポピュラーながら凡人にはあり得ないフルマラソン…更にその上を行くトライアスロン…これも、信じ難い世界でしたが、この【トルデジアン】は、そのはるか上を行くメチャクチャな世界で、桁外れな世界に見ているこっちまでおかしくなってしまう世界でした。
険しい山道をわずかな休憩だけで走り続けるという過酷な世界にも拘らず、世界のランナーが完走を夢見る憧れのレースだそうで、参加希望が多すぎて参加者を抽選で決める事もあるそうです。…とは言うものの、このレースはベテランランナーにさえも恐れられているレースで、全長330km、登坂24,000m、標高2,000m級20峰を走り抜けるという信じられない世界。
最短記録3日間というこのタフなレースを完走できるランナーは50%しかいないというのです。天候は、山ですから、当然、時として最悪となり、強風、低温、雨、みぞれ、雹、雷が襲い、にも拘らず、昼夜問わず走り続けるのです。アルプスの絶景の中のレースですが、夜中や吹雪、10m先さえ見えない霧の中では、とても、それどころではありません。
そんな過酷なレースに挑んでいた4人の日本人ランナーが、番組では取りあげられていました。1人目は5位で見事にゴールした小野選手。途中、足を地面につけるだけでも痛いという捻挫で、待機する医者に診てもらうも、「テーピングすれば大丈夫」と医者から一言…。医者も狂っている…と思った瞬間でした。日本人2人目は、初挑戦という飯野選手。睡眠不足から幻覚を見たり、こちらも足の指を痛めたりと、とても走れそうもないのに走り続けていました…
日本人最年長、64歳の堀選手…こんな年齢で挑む人がいるのかと絶句です。若ければ良いというわけではないようですね。夜の吹雪の中、一歩間違えれば谷底に落ちてしまうのではないかという中を走ったり、途中仮眠を取ろうとしても神経が高ぶって眠れずに、続けて走る事を選択する選手の姿など、とても信じ難い世界で頑張る高齢者…正直、50代の私より全然若く見えました。
制限時間は150時間ということでしたが、この回は悪天候に見舞われて2人行方不明となつて、途中で大会中止…。行方不明者が出た段階で上位にいた望月選手は、『悔いはない』と言いながらも、とても残念そうに見えました。それゃ十分な休養を取る事もなく、殆ど眠りもせずに何十時間も走り続け、ゴール目前で中止にされてしまったのですから…。なんと、この回完走出来たのは、中止が発表されるまでにゴールできた6人だけという結果でした。
1位になったのは、これも驚きの51歳。綿密に行程を練り、経験と頭脳で勝ち取った勝利でした。ふと気になって、世の中には、正気の沙汰ではないレースが他にもあるのではないとかと調べてみたところ…あるある・・・
Hardrock Endurance Run 100…距離:160km、登坂:10,000m
The Grand Raid Réunion / Diagonale des Fous…距離:164km、登坂:9,917m
Jungle Marathon…距離:254km、登坂:なし
Spartathlon…距離:246km、登坂:1,200m
Dragon’s Back Race…距離:300km、登坂:15,000m
MONTANE® Yukon Arctic Ultra…距離:700km、登坂:6,000m
La Ultra – The High…距離:333km、登坂:5000m x 3セクション
そして、今回のTor des Géants…距離:336km、登坂:24,000m
もはや人間のレースではないようで・・・凄かったぁ・・・