3月2日のカンブリア宮殿『地方から奇跡のビジネス革命を起こした女性社長SP』ご覧に
なられましたか? 録画設定しながらテレビが不調で、後半しか録画出来なかった私ですが…
そんな後半に登場したのが、宮城県気仙沼市に移住して来た女性社長の御手洗さん。先週
土曜日で、東日本大震災からちょうど6年が経ちますが、未だ復興途上にある事は殆どの
方々がご存知のはず。
そんな気仙沼に全国でも珍しい手編みニットの会社「気仙沼ニッティング」という会社が
あるそうです。スタッフ2人の小さな会社ですが、60人の地域のお母さんたちが編み手
として活躍。
看板商品のカーディガンは完全オーダーメイドで、15万円とかなり高額な設定になって
いますが、200人待ちという人気だそうです。この会社は5年前、御手洗さんが気仙沼に
乗り込み、まったくのゼロから立ち上げた会社。
御手洗さんは民主化直後のブータンで、首相のもと産業育成に携わっていたそうです。
震災を機に帰国し、短期的でその後に繋がらない支援ではなくて、被災地で人々が誇りを
もって働ける中長期的な事業の必要性を感じたそうです。
「何もない状態でも、編み物なら、針と毛糸さえあれば始められる―」。チクチクしない
オリジナルの毛糸やデザインにこだわり、素人同然の編み手も“一流”に育てあげています。
「被災地だから」という背景に依存せず、真に喜ばれる商品で100年続く事業を目指した
のです。
そして今、小さな地方の町で、地域の人々の力を掘り起し、大きなインパクトを与える
ビジネスの形に、世界から注目が集まっています。ビジネスの潮流は、「世界を良い方向に
導くもの」に舵を切っています。
『働く人も買う人も幸せでなければならない』…そう語っていた御手洗さんですが、
当たり前の事でありながら、なかなか出来ていないのが現実。
社長の金言は
『幸せの総量を増やす会社』でした。
1着15万円と高額ながらも、購入者と製作者が出来上がるまでの間、手紙のやり取りを行い、
出来上がる頃には心で繋がるまでの関係になれる。…そんな思いのある1着なら、決して、
高くはないのかもしれませんね。