先日、映画『はなちゃんのみそ汁』を観ました。この作品は乳ガンを患う千恵さんの闘病と
その最中に産まれたはなちゃん、ご主人の信吾さんの生活を綴ったブログ『早寝早起き
玄米生活』の書籍化された作品をさらに映画化したものです。以前、日本テレビ系列
「愛は地球を救う」ドラマスペシャル』として、2014年8月30日にも単発でドラマとして
放送されています。
新聞記者の信吾さんは、音大生の千恵さんと出会い、結婚も考え始めた矢先、乳ガンが発覚
します。それでも信吾さんは千恵さんを支えようと誓い、二人は結婚。左乳房が摘出され、
抗ガン剤を用いた治療が始まり、苦しみぬきながらも治療は成功します。しかし、医師から
再発のリスクを説明され、子どもを産むとガンが再発する可能性が高くなることを告げられ
ます。
千恵さんは、あきらめかけたものの、父親からの『死んでも良いから産め』という一言。
夫の子供が欲しいという気持ちを感じ取り、長女・はなちゃんを出産していきます。一旦は
治ったガンでしてが、何度となく再発し娘に自分が居なくなった後の健康への願いを込めて
『はなちゃんのみそ汁』が作られていくのです。
父親からの『死んでも良いから産め』という言葉は、子供がいれば生きようとする力が強く
なるという深い思いのあったことについて、千恵さんが話すシーンは、母親の強さを実感
しました。また、映画の中では『ガン』という言葉が悪いと千恵さんが語るシーンがあり
『ポン』にしてくれと言われて会話が進むところがありますが、泣きながらも笑えてしまう
…重苦しいばかりの映画ではなくて、涙あり笑いあり、人の温かさや強さを感じられる素晴
らしい作品として仕上がっていました。
後半のステージでうたわれる歌は一青窈さんの『満点星』でしたが、曲を構成している歌詞も
素晴らしく、是非お勧めの感動ものの映画でした。沢山、笑いながら泣かせて頂きました。