少し前になりますが、今日は、9月13日放送のガイアの夜明け『消すな職人技
生き残りの秘策』のお話。
高い品質から海外で人気の「Made in Japan」ですが、国内に目を向けてみると
市場規模は小さくなるばかりで、その職人技や技術力の存続が危ぶまれています。
今日取り上げるのはアパレル業界。日本国内に流通しているアパレル製品の国内
比率はわずか3%と言われるそうです。技術力の高さから海外の有名ブランドから
洋服の縫製を請け負う工場も少なくないのですが、中国製品などにおされ、
かつて日本中にあった縫製工場や生地メーカーは、最盛期の4分の1に減って
しまったとか…。
海外に仕事を奪われることで、倒産した工場も少なくありません。 縫製工場で
腕を振るってきた職人たちは仕事を失い、別の仕事に就くか、個人で縫製の仕事を
請け負うなどして生活を続けてきたのです。しかし、個人で縫製の仕事を請け
負うといってもアパレルメーカーのサンプルの作成などで得られる収入だけでは
厳しい状況。 現在そんな職人が、全国で20万人いると言われているそうです。
その現状に目をつけたのが昨年創業した「nutte(ヌッテ)」。縫製職人と商品を
作って欲しいというメーカーをつなぐサービスを提供しています。仕組みは、
まず作ってもらいたい側が予算や納期、デザインを提示します。職人は、
予算や納期、仕事内容を見て仕事を受けるか決めるというシステム。
職人が個人のため小ロットで出来るのが強みで、規模の小さいアパレルメーカーや
子供の学芸会用の衣装など一般人でも利用できるのが特徴です。 登録している
職人は現在約1,000人、年齢層も幅広く経験も豊富なことからイメージだけ
伝えれば商品を作ってくれるというのです。
職人生活の救いになるばかりか、一般人ですらデザイナー気分を味わえる
のですから、宣伝次第で、今後ますます成長していけるのではないかと感じる
ことができました。世界に1着しかない服、それも自分がイメージしたものが
プロの手によって形になっていくのですから…私の様なオッサンですら、
ちょっとやってみたくなるではありませんか。
最近、この種の営業力を持たない優れた職人さんと、そうした職人さんの技術を
求めている人を結びつける企業が増えている気がします。ビジネスチャンスの
キーワードは、実は、この大切な2つの要素をつなぐ、『紡ぐ』という一言
なのかもしれませんね。