『つらい記憶』
記憶が、完全ではないから
今も、こうして居られる
それでも、何かがきっかけで
鮮明に蘇ることもある
忘れた訳ではない
忘れられるほど、軽い出来事ではなかった
でも、前に向かって歩いていると
また、その記憶も影をひそめてゆく
出来る事なら忘れたい・・・
出来る事なら、楽しい記憶だけで良い
また、いつもと同じ時間が流れ始める
みんな、何事もなかったように・・・
実は、みんなが違うつらさを背負っている
優劣なんてつけられない
同じつらさだって、重くなったり軽くなったり
でも、みんなが、何事もなかったように過ごしてる
負けてられない
折れてなんかいられない
みんな頑張ってるんだから
私にだって頑張れるはず
頑張っても報われずに
何も言えずに・・・
去って行った生き物達の分まで
とにかく前に・・・前へ・・・
詩集『道しるべ』より
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