ティータイム

後継者のいない寂しさが痛みとして伝わる時

2017-5-29 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

いつも1話完結だったはずの番組が、今回は5月18日、25日と初めて2回に渡って特集されま

した。『世界!ニッポン行きたい人応援団 “浮世絵”心から愛すフランス人』の回。ご覧に

なられましたか?

 

1回目の放送では彫り師、刷り師、2回目の放送ではバレン職人がメインで取り上げられてい

ましたが、いつにも増して、心に染み渡る感動をいただきました。今回は3種類の伝統工芸に

関わる職人さんが登場し、いずれも後継者がいない状況。その卓越した技と拘りを持った圧巻

の職人魂に、感動すると同時に寂しい思いも抱かざるを得ませんでした。

 

彫り師、刷り師の回は、お二人ともご高齢で、後継のない事は、既に覚悟しておられるかの

ようで、とても和か。丁寧な対応は、この番組でいつも感じる事ですが、招かれる外国人も

引き受ける日本人も本当に毎回素晴らしく、心が洗われる気がします。

 

特に2回目の「ばれん工房 菊英」の後藤英彦さん、素敵な方でした。バレンを包む希少な

『皮白竹』は、今では手に入らないため、自らが育てているという拘りよう…。本物の

バレンが、こんなにも手をかけられて作られている事を初めて知る事が出来ました。

 

最後に招待されていたフランス人のブノワさんは「職人さん達と心を通じ合えたことがとても

嬉しかった」と話されていましたが、見て学べといったイメージの昔の職人さん達とは全く

違って、後継者を諦める中、本当にその技を学びたいという人が訪れてくれた事に喜び、心を

開いて対応してくれているように見えました。

 

バレン職人の後藤さんが番組を通してブノワさんに会えたことを、番組スタッフにまで、

本当に何度も感謝の気持ちを伝え、喜んでおられたのが、とても印象に残っています。

後継者のいない寂しさが、技を学びたいという人の訪問によって、伝える喜びを与え、

その喜びが優しさと深い思いやりに繋がっていく…このままでは、あまりにも惜しい気が

してなりませんでした・・・ 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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