先日、実話をもとにして作られた、映画『白い嵐』を観ました。『白い嵐』は、帆船アルバ
トロス号が白い嵐によって1961年5月2日に沈没した実際の事件をもとに書かれたチャック・
ギーグ著の手記『白い嵐-アルバトロス号最後の航海』を原作とした1996年公開の映画です。
海洋学校での航海の中で、若者達の成長と友情を描いた青春作品という事ですが、実際に
死者が出てしまう事で、ただ感動して終わるという軽いものではなく、自然の厳しさも
よく分かる作品となっています。
『白い嵐』とは、今では知られているダウンバーストという現象ですが、当時はまだ解明
されていなかった現象…そんな背景があって、それが後半の裁判のシーンで知る事が出来
ます。
ダウンバーストとは積乱雲の減衰期に発生する下降気流のうち地上に達する際に災害を
起こすほど極端に強いもののことを指しますが、当時は、それが海上で起こった場合を
”白い嵐”と呼んだのだそうです。
海で『白』が付くと『白鯨』が真っ先に頭に浮かんで来ますが、これで2つ目の海の『白』
が記憶に残る事となりました。生徒を指導する先生が、助けられないガラス越しのパート
ナーを見殺しにせざるを得ないシーンは、涙なくしては見る事ができない、本当に辛い
シーンでした。
映画は死者を出しながらも生き残った人達が無事帰還できた所で終わらずに、更に先生の
責任を問う裁判に流れていきますが、そこから先は、ご覧いただいた方が良いですよね!
先生、立派でしたよ!