『ほぼ日』(ほぼにち)って、ご存知ですか?
ジャスダック市場に3月16日、新規上場した『ほぼ日』は買い気配で始まりました。同日
午前は公開価格2,350円を7割上回る4,020円まで気配値が上昇。午後も2時すぎ時点で
気配値の上限である5,410円まで切り上げ、公開価格の2倍以上の水準となってしまいました。
私がその事を知ったのは、夜のワールドビジネスサテライトでの事。結局、初日は買い
殺到で値つかずとなり、翌日に公開価格2,350円の2.3倍となる5,360円で初値をつけました。
『ほぼ日』は、コピーライターとして一世を風靡した糸井重里さんが立ち上げた個人事務所が
前身です。「東京糸井重里事務所」という社名でしたが、昨年12月1日「株式会社 ほぼ日」
と社名を変更しています。ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の運営や、サイト読者の
声を基に開発した「ほぼ日手帳」など、生活関連商品の販売を手掛けている会社です。
社名変更に至った経緯は同社のサイト、糸井重里氏のコメントをお読み下さい。
こちら➡ http://www.1101.com/20161201/
ついでに、2月1日にできたばかりのロゴマークが
こちら➡ https://www.1101.com/logo_mark/2017-02-01.html
この『ほぼ日』、経営戦略の大家であるハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・
ポーター教授にちなんで、独自性のある優れた戦略を実行する企業に対して贈られる
『ポーター賞』を2012年度に受賞するなど、超優良企業としても「折り紙付き」なのです。
事業概要を見てみると、『ほぼ日』の2016年8月期の売上高は38億円、経常利益は5億円と
なっています。売り上げのうち、ほぼ日手帳は26億円を占め、全体の7割近くにまで達して
います。また、販路別で見ると直販が24億円で6割を超えており、『ほぼ日刊イトイ新聞』
という主軸が、いかに強いものかがよく分かります。
上場で調達した資金は既存事業を強化するための人件費に充てるほか、新事業の投資などに
振り向けるそうです。上場会社として、株主に振り回される事なく、尚且つ株主を満足させ、
これまで築いてきた『ほぼ日』をどのように展開していくのか、今後も目が離せそうに
ありませんね。楽しみです。