11月22日のガイアの夜明け『巨大規制に挑む』ご覧になられましたか?独占企業では
ないけれど、農協の傲慢な一面が見られて例えようのない怒りすら覚えた1時間でした。
スーパー特売の常連商品として牛乳がある一方で、生乳から作るバターはここ数年、
なぜか品不足が続き、価格は10年間でおよそ40%アップ。「今年のバター不足は去年
より深刻だ」と、パン屋さんはバター確保に躍起です。いったいなぜ「バター不足」が
起きているのか。たどり着いたのは国が作り上げた、本来農家の生活を守るために
作られたはずの農協の存在でした・・・。近年、毎年のようにニュースで取り上げら
れる「バター不足」。実は消費者だけでなく、パン屋さんをはじめ様々な業者にも
影響が広がっているのです。
今回の主役は、群馬県伊勢崎市の「MMJ」という会社。いま、全国の酪農家から注目され
ている企業です。社長の茂木修一さんは酪農家から直接生乳を買い付け、牛乳をつくる
中小の乳業メーカーに販売しています。そんな茂木さんは、仕入れた生乳でバターを
作ってもらおうと加工会社を訪ね歩くのですが、返ってくるのは「担当者が不在」という
返事。 実は農協の言うことを聞かずに協力した工場が農協から吊るし上げにあい、
危うく倒産に追い込まれそうになったケースがあったのです。腹立たしい話です。
生乳取引は、国などから指定を受けた「指定団体」と呼ばれる組織が国内の生乳流通の
95%を取り仕切っているそうです。全国で10ヶ所の指定団体は、すべて農協の組織。
一方、「MMJ」は指定団体から独立して生乳を流通。つまり加工会社は、MMJと取引
すると「指定団体」から睨まれ、生乳を融通してもらえなくなることを恐れていたのです。
茂木さんが「指定団体」に立ち向かって生乳を流通させるのには理由がありました。
「指定団体」に出荷すると、酪農家が生産量や価格を自由に設定することが難しいのです。
美味しい生乳を作るために色々な工夫をしている農家も、そうでない農家も同じ値段で
売られてしまうため、努力や工夫に見合う対価を得ることができていないのです。
一方、酪農家の間にも、茂木さんと取引して自由な酪農運営を目指そうという人が現れる
ようになっていました。北海道のとある地方の酪農家の男性も、その一人。MMJに生乳を
出荷するためには、これまで取引してきた地元の農協との契約を解除する必要があります。
しかしそこには、農協の“壁”が…。
買っても売っても手数料がかかってしまうと嘆く酪農家が農協に支払う手数料は、毎月
20万円近いお金…。かと言って農協から抜けるなら、エサ代上げると脅されて…。
ひどい話です。番組の中では、『少し不足しているくらいの方が、購買意欲がわくし、
高くても買うんだから』と、堂々と意図的にバター不足にさせていると話す人物まで
登場し、腹立たしさも極致。久々に『ふざけんな!』と怒鳴りたくなる話でした。