10月29日、11月5日放送の2回にわたって放送された『一滴の向こう側』…
〔熊本は俺が守ったる〕ご覧になられましたか?
まだ記憶に浅い今年の4月。熊本を襲った未曾有の災害、熊本地震。マグニチュード
7.3の本震を含んだ、震度1以上を観測した地震の数は4000回を超え、建物の被害は
17万棟以上。地震発生から半年。復旧が中々進まない中、壊れた屋根の上を歩き回る男、
それが今回の主人公でした。
熊本地震から半年たった10月。主人公の遠山さんは塗装業の傍ら、壊れた屋根を
簡易的に修復するために屋根の上に登り、無償でブルーシートをかけていました。
地震の後に来る恐怖…それは、雨漏りで夜も眠られない事。自分に何か出来る事は
ないか?そんな思いの中から出てきたのが『熊本は俺が守ったる!』という熱い
思いでした。
そんな彼のところには、今も、様々な依頼が舞い込んできます。震災後も揺れ続ける
余震。そして、誰を頼ったら良いのかわからない人達が、自然に遠山さんを頼るように
なっているのです。そんな人達の為に、彼は惜しみなく駆けつけ、それもまた無償で
快く対応していくのです。なんと素敵な人なのでしょうか。塗装業の仕事は、滞る。
それでも彼は、皆の為に何かをせずにはいられないのです。
一昨年亡くなった、父・典紀さんは『見た目は汚いかもしれないが、心は錦』と、
雨漏りで困る人がいると、今の遠山さんと同じように無償でプルーシートを被せて
回ったそうです。そんな父親の葬儀には大勢の弔問客が訪れ、生前の父親が
どれだけの人に評価されていたかを知り、主人公に引き継がれたのでしょう。
そんな番組の後編…
震災は、子供たちの心奥深くに深い傷跡を残し、子供たちの絵から色を奪っていました。
『幼稚園に、子供たちの心に、“色”を取り戻したい』
そんな思いからの新たな動きも扱われていました。
自身の生活さえ厳しい中、困っている人を助けたい、自分の街は自分たちの手で
守ろうとしなければダメだ、そう語る遠山さんの素敵さに、ひたすら感動の1時間
でした。