カンブリア宮殿、『らでぃっしゅぼーや』の回、ご覧になりましたか? 美味しくて
安心安全な野菜を日本中の食卓へ!と題して、1988年創業の『らでぃっしゅぼーや』が
取り上げられていました。全国に16万世帯の会員を抱える、有機・低農薬野菜宅配の
最大手となっており、我が家も、家内が難病にかかってから、そんな会員の一軒となりました。
全国の2,600の農家と契約し、品質だけでなく、農薬の使用状況や畑の状態にいたるまで
関わり、家庭に届けられる梱包の中には、それぞれの生産者の名前から住所に至るまでの
情報も同梱され、安心安全なものを安定的に供給しようとしています。農家を出てから
36時間以内にこだわりの野菜を家庭に届けているというのも嬉しいところです。
更に今取り組んでいるのが、全国で絶滅に瀕している「伝統野菜」の復活。これまで
出荷量が少ないため流通に乗りにくかった伝統野菜を掘り起こし、レシピを添える等の
細かい対応までして顧客へ販売しています。手のかかる伝統野菜を付加価値の高い商品
として広めることで、農家の収入増につなげ、野菜の更なる魅力を伝えようとするだけ
でなく、伝統野菜の存続を守るという役割まで荷い始めていました。
もともとはNPO法人が立ち上げられた『らでぃっしゅぼーや』ですが、「こだわりの
生産者を守り、安心安全な野菜を家庭に届ける」という理念は今でも受け継がれています。
そんな『らでぃっしゅぼーや』も2008年ごろから徐々に売り上げが減少。2012年には
NTTドコモグループに入ることになります。このグループに入ったことはプラスでした。
現在、社長を務める国枝さんはかつてNTTドコモ九州の社長さん。顧客獲得合戦の
最前線でビジネスをしてきた国枝さんが、『らでぃっしゅぼーや』の現場で見たものは、
「生産者を大事にする」ということを大事にするあまり、ないがしろにされがちな
顧客目線でした。徹底した顧客目線でビジネスをやってきた国枝さんは、すぐに改革に
乗り出し、客の電話での音声によるクレームを全役員で聞き、改善策を練り続けています。
更に、配達だけでなくセールスもする自社ドライバーたちに対して表彰制度を設ける、
などなど。セールスドライバーと言うと佐川を思い出してしまいますが、そんな改革を
続けることで、国枝さんが就任してからわずか2年の間にV字回復を果たしています。
社長の国枝さんはさらなる新商品に動きだしており、それが「10分料理キット」。
あらかじめ野菜がカットしてあり、さらに調味料や具材もパックされているので、あとは
炒めるだけ。パッケージを開けてから10分で酢豚などの本格料理ができるというもので、
しばらく購入から遠ざかっていた家内もこれには注目。
野菜は勿論、季節の有機野菜、調味料も天然素材にこだわっているので、添加物の多い?
他社の物とは引き寄せられる気持ちの度合いも全く違ってきます。手間をかけて生産
された食材ですので、どうしても値段が高くて、ここ数年、我が家も購入していません
でしたが、ちょっと手を抜いて時間を作りたい時など、良いかも知れませんね。