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「愚公移山」で役所にマーケティング室を作った流山市長!!

2022-5-21 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 
カンブリア宮殿 昨年12月9日 放送の【少子化時代に喝!千葉・流山の人集め戦術】の回ご覧になられましたか?

 

少子高齢が進み人口減が加速する日本。地方都市では若者世代が流出し、さらなる財政難が予測されていますが、そんな人口減少時代にありながら、千葉県流山市はここ数年、人口が急増していると言います。その増加率は5年連続で全国一位。「母になるなら、流山市。」のキャッチコピーを掲げ、若い子育て世帯を呼び込み、市の人口構成比は30~40代がトップ。さらに、転入してきた家族が第二子、三子を出産し、町は活気にあふれています。かつては、少子高齢化が進み、知名度も低かった流山市は、今や「千葉の二子玉川」と称されるファミリー層で賑わうお洒落な街へと変貌を遂げました。おおたかの森駅のショッピングモールには我が家も時々行きますが、良いところで周囲の緑も充実しています。少子化にピリオドを打った流山市の人集め戦術と地域の活性化戦略に迫ったのが、この回でした。

 

都心からつくばエクスプレスで30分弱のニュータウン、千葉県・流山市。ここは現在、マンションや戸建て住宅の建設ラッシュが進んでいます。若い子育て世代が近郊から続々と転入しているのです。人気の理由はどこにあるのか? 東京から越してきた夫婦が、早朝、息子を連れて向かったのは、駅に直結した「送迎保育ステーション」。ここは、市内全域の各保育園を巡る送迎バスの発着所と一時預かり所を併設した自治体初の施設。出勤前に親は子どもを預け、出勤後に子どもを引き取れるので、手間が減ると好評の行政サービスになっています。また保育園や保育士も急増しているため、流山市の待機児童はゼロ。他にも、市では、子育て世代を呼び込むために、自宅に植樹をした場合に受けられる住宅ローンの金利優遇や、自宅近くで働きたい人のために、7000人規模の雇用を生む大型物流センターを誘致。こうした子育て世代をターゲットにした市政の裏には、アメリカの民間企業で都市開発に携わった井崎市長の行政改革がありました。育てる・暮らす・働く・・・子育て世代をターゲットにした他に類を見ない民間企業の様な独自行政サービスが凄いのです。

 

2003年、市長に就任した井崎さん。当時、流山市の財政は逼迫した状態でした。急激に進む少子高齢化と財政危機の解決策として、「子育て世代の夫婦」の移住誘致を市政の柱におきました。ところが、高齢者からは「年寄りを見捨てるのか」とのクレームが噴出。「全市民がサービスの対象」と言われる行政にとって、特定の層に絞った政策は異例のことだったので当然と言えば当然の事。井崎さんはまず子育て世代の呼び込みに成功することで市の財政を健全化したのです。そして市民の声を聞き、住みやすい街づくりに向けて日々奮闘しているのです。

 

就任して独自路線で税収はなんと6割増。役所でありながら「マーケティングの部署」を作ろうとし、職員たちの協力が得られないとなると、諦めるどころか民間から登用。テーマとなるキーワードを【母になるなら流山】と銘打って大躍進を遂げていきました。そんな井崎さんの金言は・・・

 

「愚公移山」(ぐこういざん)
➡山を移すことは普通不可能であるが、それをやってのける。色々な人が出来ないだろうと嘲笑っても初志貫徹して達成する事を鼓舞する言葉。「街が良くなったね」と現在完了で言う人がいまいすが私の中では現在進行形。
山が移って終わりではなく、そこにどういうものを作るのか、市民や職員と一緒になって見た事もない流山を実現したい。そんな熱い言葉を放つ市長のいる流山。見逃せないですね。

 

村上龍さんの編集後記には、こんな事が書かれていました。
マーケティングがあれば地方都市は甦る。井崎さんは、「マーケティング室」という組織を作った。この部隊が若い世帯にターゲットを絞り、誘致に奮闘する。「母になるなら、流山市」シンプルで力強いコピー。「子どもを作るなら」ではない「母になるなら」だ。1人の自立した素敵な女性が見えてくる。妊娠、出産は女性が中心だ。基本的に男は何もできない。男の論理は旧来の役所内の反発につながった。女性の論理と心理をつかみ、井崎さんは勝ったのだ。

 

「母になるなら」 村上龍

 

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