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買収された側の人間が企業のトップに立つという事

2019-8-30 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

7月25日放送のカンブリア宮殿『超ロングセラー・カルピス...発売100年で過去最高売り上げの秘密!』の回、ご覧になられましたか? 今回は知らない人はいないだろうという100年親しまれてきたカルピスが主役。子供の頃、コーラはダメだけどカルピスなら良いよと、大人公認のお薦め飲料。お中元の詰め合わせで送られてくると大喜びしていたのを思い出します。

 

そんなカルピス100年の歴史は“山あり谷あり”でした。創業者・三島海雲が1908年に訪れた内モンゴルで飲んだ「酸乳」(乳酸菌を発酵させたもの)がカルピス開発のきっかけだそうです。毎日飲んでいると胃腸の調子が良くなったという三島海雲は、日本に戻り、試行錯誤を重ね、1919年にカルピスを完成させます。体に良く、経済的なカルピスはたちまち日本中に浸透、お中元の定番となるのです。

 

しかし、1980年代に入ると自動販売機の普及で、缶入り飲料が当たり前となっていくことで、薄めて飲むというスタイルのカルピスは低迷します。そこで起死回生、「カルピスウォーター」を完成させ大ヒットさせるのですが、これだけに満足せず、更に原点回帰、“健康飲料”としての価値を訴求、中高年層を開拓し、カルピスブランドを再生させていくのです。

 

原点回帰する中で、子供だけでなく、家族3世代で楽しめる飲み物を想像してきたカルピス。そんな大人向けのカルピスまで人気という話ですが、その一つ「濃いめのカルピス」は、子供の頃、カルピスの原液を水で薄めて飲んでいた世代をターゲットにしたもので「もっと濃い味を飲みたかった」という思いを商品にしたのなんだとか。

 

もう一つが「カラダカルピス」。こちらは言うまでもなく健康が気になる中高年に向けた「体脂肪を減らす」という機能性表示食品です。…ということで、さっそく体脂肪を減らしてくれるという「カラダカルピス」を子供ではなく、自分用として買って来て、何故か子供に見せびらかしてしまう単純な私…。これらの大人向けカルピスのヒットも貢献して、今年、発売100年を迎える超ロングセラー商品「カルピス」の販売量は10年で1,5倍に増え、売り上げは過去最高を更新しているとのこと。

 

カルピスを再ブレークに導いたのが、現社長の岸上さん。大学卒業後カルピスに入社、カルピス一筋でしたが、会社は2007年に味の素の子会社となってしまいます。更に2012年にはアサヒグループに買収されてしまうのですが、岸上さんは「成長するチャンス」とポジティブな思考を貫き、なんと2015年、買収された企業の人間がアサヒ飲料のトップに立つという異例の出世で業界を驚かせました。通常とても考えられない奇跡の様な話です。

 

いまや発売135年の三ツ矢サイダーも大幅売り上げアップ、115年のウィルキンソンも過去最高売り上げを達成しているようです。普通なら買収される事でモチベーションが下がり、そのまま影が薄くなっていくところですが、岸上さん凄いですよね。こんな痛快な話を聞いていると、あなたも、つい…カルピスを買ってしまいそうになりませんか??
 

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