さてさて、シリーズも最終回を迎えましたが…と言いたいところですが、AIの話はこれからも中心になっていくものなので、シリーズ最終回とは敢えて言わずに、「つづく」とさせて頂きますね。
…で、そんなAIにおいて…デバイスが生み出す膨大なデータを、ネットワークのエッジで分散協調的に処理する「エッジヘビーコンピューティング」を提唱し、様々な分野でイノベーションの実現をめざしているPFN(プリファード・ネットワークス)のHPを訪ねてみると、こんな事が書かれています。
●交通システム
自動運転およびコネクテッドカーに関する技術の研究開発。2014年10月からトヨタ自動車と共同研究を行う。
●製造業
ロボティクスや工作機械への応用。物体認識・制御・異常検知・最適化技術の研究開発。2015年6月からファナックと、2017年12月からは日立製作所と共同研究を行う。
●バイオヘルスケア
医用画像の解析、血液によるガンの早期診断技術の研究開発。2017年12月から国立がん研究センター等と共同研究を行う。
また、Visionと題して、こんなメッセージも書かれていました。
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今、テクノロジの世界では大きな変化が起こっています。一つは、IoTの普及と進化。様々なデバイスがネットワークにつながることによって、新しい価値が生まれつつあります。そして、もう一つは、人工知能の進化。深層学習をはじめとする機械学習の技術は、急速に研究が進み、様々な分野で実用化がいよいよ進みつつあります。私たちは、その2つの流れを融合し、新しいイノベーションを起こすことを目指しています。…中略…PFNは、機械学習・深層学習を研究開発しているだけの会社ではありません。分散コンピューティング、優れたデータ処理アーキテクチャ、ハードリアルタイムを実現するネットワーキング技術、自動車・ロボットをはじめとするデバイスへの深い理解など、様々な専門性を組み合わせることによって技術開発を行っています。…中略…PFNの研究者・技術者は、高い専門性を持っているだけでなく、他の分野への理解の重要性、多様性の重要性を熟知しています。製品開発と研究開発は、同じ組織の中で密接に並行して行われています。そして、スタートアップの機動力を生かし重要な分野へフォーカスし、パートナーと密接に連携しあい、一体となって技術開発を行っています。このようなことが実現できるのは、PFNという強力なチームがあってこそです。そして、我々のビジョンを実現した先には、自動車産業・製造業・ライフサイエンスという、社会にとって非常に大きな分野の、とてつもない大きな進歩が待ち受けています。
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ユニコーン企業として国内最大となったというPFNですが、そもそもユニコーン企業とは何か? Wikipediaには、こう書かれています。評価額が10億ドル以上の未上場のスタートアップ企業。「創業10年以内」「評価額10億ドル以上」「未上場」「テクノロジー企業」といった4つの条件を兼ね備えた企業のこと。・・・なるほど。
★株式会社PFNは、大規模な並列コンピュータ「分散学習パッケージChainerMN-1」を活用し、深層学習(ディープラーニング)の学習速度において世界最速を実現2017年11月
★ロボットの国際学会ICRA 2018で、 Preferred Networksの論文がHuman-Robot Interaction(HRI)部門の Best Paper Awardを受賞2018年5月
★世界454チームが参加した物体検出コンペティション Google AI Open Images – Object Detection Trackで準優勝2018年9月
・・・2014年3月の設立以降、トヨタ自動車、ファナック、NTT、米シスコシステムズ、国立がん研究センターなど国内外の幅広い産業領域の企業・組織と提携、協業、共同研究開発を行うだけでなく、2017年4月には米インテルと、PFNの深層学習フレームワーク「Chainer」の開発での協業を発表。汎用CPU上でディープラーニングを可能にし、画像認識や機械制御といったAIによる機能を様々なIoT機器でも実装できるように…。
同5月には、米マイクロソフトとディープラーニング分野での戦略的協業を発表。マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」とPFNの深層学習テクノロジーの連携を推進し、ソリューション提供を目指すなど、世界を視野に入れ、事業を加速させている。PFNの特徴は、世界的企業とも“対等なパートナー関係”にこだわること。自動運転で共同研究を行うトヨタ自動車、産業用ロボット同士の協調に向けた協業を行うファナックでも同様。
様々な分野のAIの活躍の場の陰に隠れ、絡む提携企業の株価は軒並み上昇と…調べれば調べるほど、PFNの凄さを思い知らされてしまいます。だからこそ、そんな会社の中心人物の思考のコア…自身への問いかけ…①の回でも書いた・・・
【前例のないコラボレーションは、どこにあるのか?】
こうしたトップランナーらしい言葉として、確かに受け止められるのでありました。
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