4月26日放送のカンブリア宮殿『創業150年 蒲鉾の価値を次世代に!職人技を武器に勝つ 老舗店の格闘記』の回、ご覧になられましたか?
小田原駅から車で10分という風祭に、連日観光バスが100台停まる人気の施設、それが今回の主役、小田原蒲鉾の名店「鈴廣」本店。
ここは、蒲鉾の食べ比べができる蒲鉾バーや、魚カツサンドにチーズといちじくが入った蒲鉾など、変わりダネが買え、蒲鉾バイキングができるレストランでは、蒲鉾の為に開発されたという地ビール「箱根ビール」までお出迎え。蒲鉾作りの体験ができる「かまぼこ博物館」や、文字をプリントしてくれるプリかま等々…まさに“蒲鉾のテーマパーク”。誰もが「蒲鉾ってこんなに美味しいんだ」と再認識させられてしまうようです。
そんな美味しい蒲鉾を支えるのは、国家資格を持つ職人(水産練り製品製造技能士…13人もいるのは鈴廣だけ)とその職人技を科学的に研究する「魚肉たんぱく研究所」。鈴廣の創業は江戸時代の末期、慶応元年(1865年)。豊富な魚資源に恵まれる相模湾の近くで誕生しました。明治に入り現会長智恵子の父・7代目鈴木廣吉が屋号を「鈴廣」にします。戦後、壊滅的な被害を受けた小田原蒲鉾復興のため、廣吉は同業者で勉強会を開いたり、蒲鉾に適した魚を全国に探し求め新しいかまぼこ作りに励んだりと挑戦の連続。
そして8代目を継いだ昭三と智恵子夫婦は、そんな父・廣吉を越える革新に挑んでいきます。廣吉の猛反対を押し切って、店を現在の小田原郊外に移転。ドライブインのような土産物屋を展開する一方、職人たちの技術を工業化することに挑み、鈴廣を100億円企業にまで成長させていくのです。
その後、現社長・博晶が取り組む蒲鉾の科学的研究をはじめ、消費が激減する蒲鉾業界で「老舗にあって老舗にあらず」の精神で、『日々、恒に革新を怠るな』を意識し、鈴廣は蒲鉾の進化に挑み続け、蒲鉾業界が下がる一方という中、売上を5倍にまで伸ばしてきたのです。
蒲鉾イベントである「小田原蒲鉾桜祭」では、蒲鉾細工やすり身で作った蒲鉾たこ焼き等も見る事が出来ました。たこ焼き好きな私としては、是非食べてみたい一品です!超特選蒲鉾【古今】一本約4,000円もする蒲鉾も是非…(^ ^;)。村上龍さんは編集後記で、こんな事を話されていました。「私見だが、日本酒のつまみとしては、刺身より上だ。奥ゆかしくて美しい、日本女性のようだと思う。確固たる自立があるが、余計な自己主張がない。」面白い表現ですよね。
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