1月23日放送のアナザーストーリーズ 運命の分岐点「007 ジェームズ・ボンド誕生の真実」の回、ご覧になられましたか?世界的に有名なスパイ映画で、主役も何代かに引き継がれ、半世紀以上にわたってシリーズ化されている娯楽大作。
第1作となる「ドクター・ノオ」を監督したテレンス・ヤング。監督としては知名度が低く、当初はお金に困っていたそうです。そんな彼が、ジェームズ・ボンドの役にショーン・コネリーが抜てきされたと知り、「大惨事だ!大惨事だ!大惨事だ!」と嘆いたとか…。
映画をご覧になった方なら『何で?』と誰も思うことでしょう。私も、数々の名優がボンド役を演じてきましたが、ショーン・コネリーが一番だと思っていたので…。ところが、当初のショーン・コネリーは英国紳士とはかけ離れた人物で、ただのマッチョだったとか…。売れない監督と単なるボディービルダーの紳士ではなかったショーン・コネリー・・・
当然、映画の成功のカギは、無名の新人俳優ショーン・コネリーを華麗な英国紳士としてのスパイに仕立て挙げていくことでした。お金に困っていた監督は、最初に報酬を受け取っていたために投げ出すこともできません。監督は、高額な服をコネリーに身につけさせ、マナーや物腰まで、監督自らがボンドを作り上げていったのです。
番組では、定番となったジェームズ・ボンドのテーマ曲の誕生秘話や、映画を華やかに彩るボンドガールたちの話も聞くことができました。実はボンドガールたちの活躍の裏側には、「姿なきボンドガール」と言われたある一人の女性の存在があったというスクープ的なお話も。
実はこの姿なきボンドガール「モニカ・ヴァン・ダ・ジル」さん。女優でありながらも、表舞台に出ることのなかった彼女の秘密は、歴代のボンドガールたちの声を吹き替えていたという事。巧みに声を使い分け、その見事さから本人にすら気付かれることがなかったとか…。
酷い話ですが、モニカさんは、映画のスタッフとしてすら名前が公開されず、引退するまで存在すら知らされることがなかったそうです。引退後、本人の口から公開された真実…。ボンドガールに相応しい話し方にこだわった2人のプロデューサーが仕組んだことらしいのですが、女性軽視だと、珍しく私の家内が激怒していたほどです。
何はともあれ、数々の裏話がありながらも、『007』というだけで、あのテーマ曲に黒髪の英国紳士、ボンドガールに様々な秘密道具と、私たちの頭にしっかり焼き付けられるまでになっているのですから大成功のシリーズですよね。歳のせいか、今更見たいとは思いませんが、「ロシアより愛をこめて」の ダニエラ・ビアンキさん…美人でしたねぇ…