ティータイム

心の底から湧き上がる熱意で、職人さんを引き込んでしまう

2017-9-15 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

世界!ニッポン行きたい人応援団、9月7日放送の“天ぷら”を愛す情熱のハンガリー人の回ご

覧になられましたか?主役のバーリントさんはニッポンの天ぷらが大好きで、ネットの情報を

頼りに、トマトや人参、ズッキーニなどを使って天ぷらを手作りしています。バーリントさんは

「ニッポンの天ぷら職人さんに技術を教わること」が夢だったのですが、この番組のおかげで

上野にある江戸前天ぷらの天寿ゞ(てんすず)さんで夢が実現していきます。

 

江戸前の天ぷらは魚の生臭さを消すために香りの強いごま油を使うのだそうです。天ぷらの

一番最初に出すメニューはエビだそうで、海のないハンガリーではまず食べることのできない

車海老を「衣はサクサクで身はホクホク」と感動しながら食べていました。日本人だって、

天ぷら職人の揚げたてを食べる事はなかなかありませんからねぇ。

 

そして、いよいよバーリントさんの夢だった天ぷら作りの修業が始まっていきます。

 

衣には卵黄と冷水を1:1で混ぜた「卵水」とふるいにかけた小麦粉を使用。卵水と小麦粉を

「かき混ぜすぎない」ことがポイント。混ぜ過ぎてしまうと粘りの原因になるグルテンが

生成されてしまい、カラッと揚がらなくなってしまうんだそうです。次に重要なのは油の温度。

天ぷらを揚げるのに最適な温度を見分ける方法は衣が沈んですぐに浮き上がる頃。これは

よく聞く話ですよね。

 

さて、いざ衣をつけて揚げていくと師匠から「エビの入れ方に色気がある」とお褒めのお言葉。

師匠は「衣をつけるのではなくのせる」という動作がバーリントさんはもともと出来ていると

感心していました。師匠がひどくバーリントさんの事を気に入ったかと思うと、普通は教え

ないんだけどと言いながら、従業員の小山田さんを通してエビの皮むきの方法からまっすぐに

揚げる秘訣まで教えてくれました。

 

その後、ごまの産地である鹿児島に行って、江戸前の天ぷらには欠かせないごま油を製造す

る「鹿北製油」にお邪魔し、1㎏の白ゴマから300gしかとれないという貴重なごま油製造

工程を見学。天日干ししたごまを1時間焙煎。ごま油の香りを引き出すと、固定した石臼に、

ローラーですり潰して蒸したごまをいれた木枠を下からゆっくりと押し上げてごまを押しつ

ぶすように搾り取っていきます。絞られた油は7日間おかれ、更に上澄みだけをきめの細か

い和紙で3日かけて濾過し、ようやく鹿北製油のごま油が完成。100g2,000円超と高額な

理由がよく分かりました。

 

再び天寿ゞに戻ると、わずかな時間も無駄にしたくないと師匠にお願いして天ぷらを揚げさ

せてもらいました。この熱心さ・情熱がたまりません。師匠の鈴木さんから学んだことを忠

実に活かしながら、8品の天ぷらを見事に揚げきりました。するとバーリントさんは何やら

言いたいことがあるご様子。言っては失礼ではないかとためらっていると、通訳から促され

勇気を出して話していきます。

 

「将来もっと天ぷらの勉強をしたいと思ったらまた訪ねてきてもいいですか」と…。

 

勿論師匠の鈴木さんは快く受け入れてくれました。もしかして、そのまま、公務員を辞めて

天ぷら職人を目指すのではないかと思わせるくらい熱いものを感じさせてくれました。

本当に、そんな勢いを感じさせてくれたバーリントさん。最近あまり見られなくなってきて

いる…真面目で熱心で一生懸命な…本当に素敵な方でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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