先日放送された『アスリートの魂』、「東京五輪へぶっちぎる 卓球・平野美宇」の回、
ご覧になられましたか?史上最年少の16歳で卓球の全日本選手権優勝をはたした平野美宇
選手。幼い頃から同い年の伊藤美誠選手とともに注目を集めてきましたが、リオデジャネ
イロオリンピックでは日本代表に落選し、現地に同行しながら試合ができなかったのが
『生きてる中で一番悔しかった』と話していました…。
オリンピックを終えて間も無く、平野選手は武者修行の為、中国のスーパーリーグに参戦
します。スーパーリーグとは中国が誇る世界最高峰のプロ卓球リーグ。リオオリンピック
での悔しさを胸に中国へ渡った平野選手は、卓球のスタイルを1から変える決断をしていま
した。
東京オリンピックで勝つために、守備的スタイルから攻撃的スタイルへの変更を目指したの
です。相手のミスを待つ守備的スタイルだったので、ともすると手打ちになりがちだった
打ち方でしたが、下半身を使って打てるようフォームを改造し、筋力強化に取り組んだの
です。16歳とはいえ、さすが本物のアスリートです。
平野選手は中国各地でスーパーリーグの試合に出場。リオ五輪金メダリストの丁寧選手や
フフホトで団体金メダルの劉詩ブン選手と対戦しますが、高速バックハンドのスピードに
ついていけず、レベルの違いを思い知らされます。
平野選手が卓球を始めたのは3歳のとき。福原愛選手を目指して練習に励んだそうです。
本当に幼い頃の映像も流されましたが、球を返せなかった時に倒れ伏して泣き叫びながら
悔しがる姿は、福原選手を思い出させるものがありました。悔しさをバネに小学1年生全日本
選手権バンビの部では初優勝。愛ちゃん2世として注目されるようになっていったのです。
2016年の全日本選手権決勝、平野選手は石川佳純選手の高速バックハンドに苦しめられ、
速いラリーについていけず完敗。打倒石川に向けて、平野選手は高速バックハンドを練習
していました。今年の全日本選手権決勝には過去最多の6,100人が詰めかけました。相手は
去年と同じ石川選手。平野選手はこれまで石川選手に一度も勝ったことがなかったのです。
全日本選手権決勝。平野選手は序盤で石川を圧倒。スーパーリーグを経験したことで、日本
選手のボールが遅く感じるようになったと話していました。プロ野球ではボールが止まって
見えたと話した人が居ましたが、違う次元に入った証なのですね。結果、ゲームカウント
4-2で勝利し、見事史上最年少で日本一に。
石川選手は「正直何が起こったかわからない感じで試合が終わった」とコメント。平野選手の
目覚ましい成長ぶりに驚きを隠せなかったようです。そんな平野選手は、優勝から2日後、
練習を再開。東京オリンピックに向けて、「団体と個人戦両方で金メダルを取りたい」と
話していました。頼もしい限りです。
最近は東京オリンピックに向けて、中学生のバトミントン選手をはじめ、期待される選手が
多く取り上げられていますが、期待に押しつぶされる事なく、実力が発揮できますように
祈るばかりです。それにしても、若い世代、力を持った選手が沢山いて楽しみです。東京
オリンピックへの熱も次第に高まっていくのでしょうねぇ・・・。