毎週水曜21:00からBS朝日で放送されている『昭和偉人伝』…今回は2014年10月に
放送された梶原一騎の再放送を見てのお話。
梶原一騎と言えば「巨人の星」、「あしたのジョー」、「タイガーマスク」、「柔道
一直線」など…昭和40年代、日本に巻き起こった「スポコン」ブームの立役者である
劇画原作者でした。 作画担当は違っても、原作は同じだったんですよね。凄い人です。
私なんぞは、代表的な4作品ともテレビの前に釘付けになって見ていた側です。
男としての基本的な生き方は、この作品達の影響を強く受けた人も多く、私の周りも
含めて、その頃の男らしさの基準になっていった気がします。
この回は、多くの梶原のヒット作の中から「巨人の星」と「あしたのジョー」を
中心に作品の製作秘話を探るべく、川崎のぼる、ちばてつやといった作画を担当した
漫画家達へインタビューし、梶原の人物像に迫っていきました。あの作品タイトルは
どうやって決まったのか?ヒューマンから名付けられた星飛雄馬の投げる「消える
魔球」のからくりはどうやって考えられたのか?「あしたのジョー」のラスト、
ジョーはなぜ真っ白になったのか?関係者だから知る貴重な話を聞くことができました。
あしたのジョーの矢吹ジョー、タイガーマスクの伊達直人、とっても魅力的な主人公は、
未だに憧れの的でもあるくらいです。施設の子ども達に伊達直人の名前で寄付する
人が現れるなど、亡くなった後も伝説として生き続けています。
また『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』というNHK BSプレミアムで放送されて
いる番組は、ご存知でしょうか。放送時間は、水曜日 21:00 - 22:00と時間が重複して
いるのですが、再放送が、次週火曜 23:45 - 0:45にあるので、両方視聴する事は可能。
そんなアナザーストーリーズで、10月5日に『タイガーマスク伝説 』が放送されて
いましたが、プロレスでのタイガーマスク誕生も、梶原一騎からの持ちかけで実現
したものだとか。当時は、猪木とアリの世紀の一戦で猪木が代表を務める新日本
プロレスは、試合後大きな借金を抱えてしまっていたので、佐山が演ずるタイガー
マスクがプロレスファンを子供にまで広げ、大ヒットしたことで大きな収益をあげ、
救世主となりました。
番組では、そんなタイガーマスクを演じた佐山選手の苦悩を中心に話されていましたが、
タイガーマスクという梶原一騎が産み出したキャラクターが現実とリンクすることで、
多くの人に生きる力を与えていた気もします。
今日は2つの番組を取り上げてお話しさせて頂きましたが、数々のドキュメンタリー
番組があり、こうした話を知る事で、生き方として刺激を受けるのは心地良いものです。
知らなかった裏側を見せられることで、自分の思い込みの間違いや、見えない苦労を
知って、自分のモチベーションに繋がることも少なくありません。単に視聴率に走る
のではなく、これからもこうした番組が長続きしてくれることを願っています。