あのトイ・ストーリーやファインディング・ニモを製作したピクサーの
『インサイド・ヘッド』という映画をつい先日、今更ながら・・・見させて
頂きました。
頭の中に存在する5つの感情たち…ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、そして
カナシミが、主人たる人間の感情をコントロールしていくというお話。主人公の
誕生や成長と共に生まれた彼らが、彼女を守り幸せにするために日々奮闘して
いきます。
考えてみれば人間は小さな細胞の集まりで、その集まりに動かされている
ロボットのようなもの・・・。そんな事を改めて自覚させてくれ、何とも
超現実的で複雑な感情もわきながら、面白く見させて頂きました。
主人公を悲しませることしかできない「カナシミ」の存在が、見ていくうちに
『要らない存在』に見えてきて、ヨロコビがカナシミを置き去りにしてしまう
シーンなんぞは、そうだそうだと思ってしまう大人気ない私…。
第88回アカデミー賞、第43回アニー賞、第73回ゴールデングローブ賞他数多くの
タイトルを手にした同映画は、大人でも楽しめる娯楽作品となっていました。
そう言えば、お邪魔だと思っていたカナシミの役割も後半でしっかり設けられて
おり、必要な感情達の意味も教えられていきます。エンディングでは、それまで
周りにいた人達の脳の中にも進入し、同じように5つの感情達が奮闘していて、
久々に心底笑える娯楽アニメ映画となっていました。
ちなみにカナシミによって流される涙は、ツライ思いを洗い流し、よりヨロコビを
大きくして気持ちを切り替えさせてくれる、そんな大切な役割があったようですね。
そりゃあヨロコビばかりでは、ありがたみも無くなります。
1つのアニメでありながら、考えさせられる事もあり、心に響く作品となりました。