今日は国立競技場落成記念日…1958(昭和33)年、神宮外苑に国立霞ヶ丘
陸上競技場が完成しました。敷地面積は22000坪で約58000人の収容能力を
持ち、1964(昭和39)年には東京オリンピックの開閉会式の会場になりました。
そう言えば、つい先日、情熱大陸という番組で、建築家の田根剛さんが
取り上げられていましたよね。2020年東京オリンピックの招致に向けた
新国立競技場のコンペの最終選考に、古墳をイメージしてデザインした
「古墳スタジアム」が残ったという実績を持つ田根さん。
当時、人気建築家、ザハ・ハディドが宇宙船のようなデザインのスタジアムを
提案し、二案が世間や有識者を悩ませたことから、「宇宙船か、古墳か」
という言葉と共に、田根さん自身も大きな注目を浴びていましたが…
結局知名度の高いザハ氏に決定。その後・・・
2015年7月の安倍首相による旧計画の白紙撤回を受け、JSCは設計と施工を
一体としたデザインビルド方式による業者募集を実施…。新計画では特に
工期と工費の抑制に重点が置かれ、工費の上限は1550億円、完成期限は
国際オリンピック委員会(IOC)が求める2020年1月とし、さらなる
工期短縮を目標としました…。
『設計と施工を一体とする』そんな条件付きだった為に、注目されていた
田根さんは、コンペにすら参加出来ずに断念するハメに…。入札に
参加したのは2つの企業グループで、12月14日に「技術提案書」が公表され、
「A案」は大成建設・建築家の隈研吾氏・梓設計のチーム、「B案」が竹中
工務店・清水建設・大林組の3社JVと建築家の伊東豊雄氏・日本設計の
チームでした。結果は隈研吾さんになりましたよね。
隈さんも勿論有名で素晴らしい建築家ですが、今回は田根さんに託して
みたかったのが本音です。26歳で受賞した国際コンペ「エストニア国立
博物館」で最優秀賞授賞し、国際的な注目を浴びていた田根さんだけに、
これからの日本の未来と過去の融合を見てみたかった気がします。
それにしても、自民党の不手際によって、田根さんのような才能ある
若者のチャンスが奪われてしまうのは残念です…。