日本ペンクラブは、ロンドンに本部を持つ国際ペンの日本センターとして1935年の今日
11月26日に創立され、この日がペンの日となりました。
創立された当時の日本は、満州事変後に国際連盟を脱退して、国際的に孤立に向かう
状況に置かれていました。それを憂う動きがリベラルな文学者や外交官の間にあり、
ロンドンの国際ペンからの設立の要請を受けて、当時第一線で活躍していた作家、
詩人、外国文学者、評論家の有志の賛同を得て、文豪・島崎藤村を初代会長として
日本ペンクラブが創立され、同時に、国際ペンの日本センターとしての役割を担って
いきました。
その後の日中戦争、太平洋戦争下で言論弾圧が厳しくなった時にも、日本ペンクラブは
ロンドンのセンターと連絡をとって、唯一世界への窓口であることを守り抜いたのです。
日本ペンクラブは、その創立と歴史が示すように、平和を希求し、表現の自由に対する
あらゆる形の弾圧に反対するとの精神に賛同する人達が集まり、独立自尊をモットーに
活動をし続け、日本の言論界をリードしてきました。
ペン(PEN)は、文字を書く道具としてのペンをあらわすとともに、Pは詩人(Poets)と
劇作家(Playwrights)を、Eは随筆・評論家(Essaists)と編集者(Editors)を、Nは小説家
(Novelists)をそれぞれ表しているそうです。
歴代会長には、その時代を代表する作家が就任し、2012年12月17日現在、1758人の
会員を有しているとのこと。
ネットが世界を繋いでいくことで、わずかな言葉が多くの人を動かして国をも動かして
しまう近年。それとは裏腹に顔が見えないことを良い事に、ツイッターなどを通して
人を傷つけ自殺にまで追い込んでしまう書き込み・・・
自由をかさに、人を傷つけるような事を書くいじめ等があるのは本当に残念なことです。
文字は後にまで残ることから、書いて後悔することも多々ありますが、読む人を生かしたり
勇気付けたり、そんな素敵な文章を書いていきたいものですね。